入谷プロジェクト回顧録〜vol.3
なぜ、デザインの依頼が来たのか?
それは簡単なことでした。
オーナーと共に現場の現状の内覧を終えて、オーナーから渡された手書きの図面を見て理解できました。
オーナーは当初、現在改修工事を依頼している業者に内装仕上げ工事も依頼するつもりのようでしたが、その業者から受け取った計画図面がこの手描きの図面でした。
手描きの図面がよくないというのではありません。CADが普及していなかった時代は、すべて手描きの図面で、実際私も仕事を始めてから10年間くらいは手描きで図面を書いていました。
問題は、業者から提示されて図面に、オーナーの要望していたことが反映されておらず、業者からは『普通こんな感じですよ』の言葉しかなかったということでした。
オーナーの気持ちは、このまま進めていくと自分の描いているイメージの空間になってしまうと不安感を抱き、私の友人に相談したということがデザイン依頼の経緯だということがわかりました。
この業者は良くない業者なのか?
今回の業者さんは、一概に悪い業者であるとは言えません。
おそらく、なるべくお金をかけないようにと、業者さんの経験値で、一般的な内装計画を提示したのだと思います。
しかし「餅は餅屋」ということわざがあるように、デザインや設計は専門家に相談するべきですね。
この続きは、次回の『入谷プロジェクト回顧録〜vol.4』をお楽しみに!